大規模修繕工事の期間中、マンション住民全員にとってある程度生活の制限を受ける面があり、その代表的なシーンを以下に紹介します。
マンション大規模修繕工事で施工対象となるのは外壁や屋上、廊下、バルコニーといった共用部分全般。施工にあたっては大掛かりな足場を設置するところから始まり、外壁を部分的に削るといった作業も発生します。そのため、工事期間中は騒音や振動が一定レベル発生するのことは承知しておきましょう。
外壁塗装で使う塗料、防水工事で使う防水材など、施工内容によっては臭気が漂ってくることもあるでしょう。ニオイの感じ方は個人差もありますが、気になる場合は居室内で作業箇所からは遠い位置の窓を開けておくなど、普段より換気に留意するといいでしょう。
大規模修繕工事の期間中、施工内容によってはバルコニーが使用できない期間が一定レベル生じることがあります。バルコニー内の塗装や防水工事の作業中と、乾燥に必要な時間がひとつの目安。
また、バルコニーに洗濯物を干す時間帯が制限されることも。作業スケジュールでどの部屋がいつ物干しできないか、詳細に提示されるので確認を怠らないようにしましょう。
大規模修繕工事の期間中、施工作業が問題なくスムーズに進行するよう、マンション住民としても協力すべき点を以下にまとめてみました。
バルコニーが使用できない期間、普段バルコニーに置いてあるものは一次的に撤去することになります。室内に移動するのが一般的ですが、中には施工業者が仮置き場を用意したり移動をサポートしてくれるケースもあります。
アルミサッシ関連の下地やシーリング材を補修する作業にあたって、各戸の網戸は取り外しておき、作業が終わったら元に戻します。取り外した網戸の一次保管は原則各戸の室内となります。
工事期間中はマンションに足場が組まれ、敷地内に資材や廃材などが置かれ、共用部分は養生が施されるなど普段とは異なる生活環境となります。工事関係者による誘導や指示もなされるので、それらに従うことや立ち入り禁止エリアには入らないなど、特に子どもがいる家庭は安全対策に注意しましょう。
足場を設置することによって、普段なら外側からは見えないアングルで室内が見える可能性があります。工事期間中は昼間でもカーテンを閉めるなど、従来よりも室内のプライバシー保護には気を配る必要があります。
大規模修繕工事中は人の行き来も多くなり、足場を利用した部外者の侵入なども気になるところ。施工会社がセキュリティ対策をしてくれる部分もあり、補助錠を貸してくれることもあるほど。マンション住民も窓の施錠など基本的なセキュリティ対策をしっかりしておきましょう。
大規模修繕工事に関する注意事項や協力依頼、詳細な施工スケジュールなどは掲示板に掲載され、進捗にそってアップデートされます。工事は施工会社とマンション住民が協力してこそ問題なく円滑に進行するもの。情報確認やアンケートでの意見書き込みなど、相互のコミュニケーションも密にしておくことも大切です。